この女(ひと)の行動はコマのように回っている。先日に池袋の芸術劇場での寺山修司の公演を終えて次の舞台の間をぬって桟敷の出演をお願いしたのである。
若林との最初の撮影は10年ほど以前に濡木氏の縛りで出会った。それは俺の記憶に2.3枚の鮮明に残る写真がある。片足立ちでの開脚の縛りでもぶれることのないバランスを保つ事が出来る美しい姿。俺の記憶はその後につづく、それを崩した時である。普通ならばそのまま崩れてしまうところを、美保は崩れるところを反転して片足で上体を止めたのである、そこの瞬間の美はいまも記憶に残る。
撮影日は雨で、ちょうど持ち合わせた赤い番傘が似合いそうで、浮世絵にあるような半傘で雨をよけるよう姿を依頼すると、すかさづ膝を折って雨をよけるように帰りを急ぐ姿を作ってくれる。
俺にはめずらしくも障子を正面にすえて撮ってみる。障子の美しさが見えたからでもある。ありきたりではあるが横恋慕する男のせつない復習と怒りがすらすらと物語になっていた。
美保の唇の中で赤い舌がぬるぬるとうごめく、ペニスを咥える様に強要され、もぐもぐと動かす唇のすきまにのぞく赤い舌。男は股間をまさぐる、劇中とはいえ疑似の姿が男のテクニックに翻弄されてまことの姿をみせる。のぼりつめた美保の上気した美しい顔。それは後半に撮りました。
文 杉浦則夫
撮影 杉浦則夫 緊縛 蒼木樹里 助演 河辺匠 制作 杉浦則夫写真事務所
掲載開始日 2018.4.5・12 掲載終了 2018.5.10
杉浦則夫緊縛桟敷 掲載内容
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