まだ庭で撮影を出来る季節ではないが、がんばりやの美雨をみこんで寒い庭に出る。素足で大木の幹に縛る、庭の土は霜柱を作るほどではないが美雨の足裏をじりじりと痛めつけるような冷たさのようだ、われわれに気づかれないように足裏をこっそりとこすりながら立ちすくむ。スタッフに対する配慮ができるタレントである。
この目黒ハウススタジオは伊勢屋スタジオができる以前はたびたび来て撮影していた。離れの茶室のある一画に白塀の小さな庭がありここが俺の気に入りの場所である。この小潜り戸は今後に牢獄の潜り戸としても使えると思う。
日陰であるから寒い。美雨の乳頭は固くこごえている。あるいはこれからの縛りの展開を想像して興奮して乳頭が固くなっているのか。うつ伏せにして責めたところでここのシーンは終わろうとした時にスタッフから吊りの要望がでた。代官所の裏庭で折檻を受ける女囚の感じがしないだろうか。次回はもっと時代を古くして撮影をしようと思う。外のシーンはここまでとして昼食にする。
前回も書いたが美雨の普段の顔は谷ナオミに似るところはないが苦悶の表情に一瞬ナオミを見る。前回の撮影が終わった時にこれから渋谷へ遊びに行くというから「そんな色っぽい格好で歩いたらラブホに連れ込まれるぞ」と云うと「私はノーマルではないので連れ込んでも苦労するばかり」とあっさりとしたものだ。
背面の身体の柔らかさは高て小手をV字にくめるほどではないがバランスのよさと緊縛の型を知っているせいか撮影の進み具合が心地よくすすむ。
遅い昼食をとって再開、14時をすぎた。逆海老縛りの形が上手く出来上がる、あまり反りすぎて足と頭がついてしまうところころ虫みたいになってなんだか奇怪であるこのぐらいの反りがいい、ライトも縄目をくずすことなくうまくあたっている。こうして現場にリズムが生まれると美雨のエロチックな動きはますます生き生きとしてくる。
鬼のこ縄師の縄が乱れるがそれも詫びの世界と美雨と一体になって陶酔の時を美雨は呻き俺はありったけのエネルギーを発散していた。
このタレントさんと過ごす時間は瞬く間に過ぎ心地のいい披露がのこる。昼間は快晴であったが帰る頃には小雨が降っていた。ここ目黒から彼女は目蒲線で家路についた。
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