緊急事態宣言下なすすべもなく撮影が延期されている。我々のスタッフは高齢で基礎疾患を患っているので危険を犯すことはできない。昨年の今頃は「一匹の微生物に現代科学が太刀打ちできないとは情けないことだ』と嘯いていたが、それは人間のおごりであった。
確か20世紀の終わりをノストラダムスは人類の危機と予言した事を記憶している正に的中している。いま人類は自然界の警告に耳を傾けるべきだ。ほんの僅かな行為がまだ地球を救うだろう。トイレットペーパーは僅かな紙で用を足す。かの笹川良一は尻を拭くのには一枚で用を足したと云う伝説がある。
赤瀬さんは背が高く肉付きのいいバストである。とても親しみがあり会話はいつも笑顔で隣の奥様と云う感じがする。そんな奥様にこれから縄をかけるかと思うとゾクゾクした。もちろん緊縛は今日で2度目の体験だ。
肉体美のお好みの鏡堂画伯も出番をニヤついて待っている。紬を纏った下履は用意のいいことに褌だ。いざと云うときにそれを脱ぎ捨てる魂胆でいる。さんざんに女の股間を弄んだ右手と左手はしっかり自分の逸物をしごいて興奮している珍しい光景だ。この画伯はあの脂ぎった絵を描くときも逸物を遊びながら描くそうだ。だからあの様な毒のある絵画が出来上がるのであろう。俺も写真に毒を盛ることを心がけねば。だが最近はエロ業界に倫理委員会なるくだらない組織が出来て、やたらとエロから遠ざかる方向に奇声を発している。また脱線した。
大柄で肉体美の女にはダイナミックな縄が映える。鬼縄が腕を締め上げる後手棒縛。ギリギリと脇を責められて汗を垂らす女。血流は止まりだが意識は昂る。落ちる覚悟が女を美へと導く。花びらを散らした寝顔の女は美しく闇の中に輝いた。
文 杉浦則夫
撮影:杉浦則夫 緊縛:奈加あきら 助演:鏡堂みやび 制作:杉浦則夫写真事務所
掲載開始日 2021.1.21・28 掲載終了 2021.2.25
注意:
月額会員サイト「杉浦則夫緊縛桟敷」でのダウンロード作品の掲載期間は四週間です。
掲載終了後は姉妹サイト「緊縛桟敷キネマ館」にて販売される予定となっております。※販売時期は当分先になります。
リンク:緊縛桟敷キネマ館 →