撮影後記：この撮影は気の重い撮影となった。
まず飯倉の黒髪がバッサリとボブにカットされている。黒髪を乱して恥じらうえりかの画像は昭和初期の女の懐かしさがみられる、それを撮ろうとリクエストしたのに、それは２、３年前のえりかの残像だった。
俺も縛りの仕事をして長いキャリアであるが志摩氏はもっと長い、互いの影像美は確立されている、その違った美意識を（仕事のスタイルを）強引に俺の
影像美で縛って下さいと、そんな野暮なお願いをしてしまったのが失敗。職人の技を殺してしまった。それでも志摩氏は自分を殺してある場面では迷いながら縄をかけてくれた。そんな二人のやりとりを志摩氏の秘蔵子のえりかは不愉快に感じた事であろう。
飯倉えりか（前偏）黄泉比良坂に花は咲かない
今年こそ、会えると思っていました。あの頃の面影を残したあなたと、この場所で会えると思っていたのに。せめてこの身体を供物として届けることができるなら・・・。
飯倉えりか（後偏）黄泉比良坂に花は咲かない
男はえりかを犯したいと思っていた自分を思い出し、死んだ同級生だと思えと言う。えりかは自分から脚を大きく開いて男の指を待った。
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